
【スラムダンク】彼らが履いているあの…
往年の名作「SLAM DUNK」。あのキャラクターが履いてい…
2021年4月8日更新
登場人物の心理描写が上手く、多くの読者をその世界観に惹き込んでいる作家。ガリレオシリーズや加賀恭一郎シリーズ、白夜行など多くの人気作品を排出し、映像化もされているものが多い。
【あらすじ】 私立清華女子高等学校に勤務する教師で、アーチェリー部顧問の前島は、最近になって何者かに命を狙われ始めていた。前島は校長にも相談するが、校長は日和るばかりで事態は好転しない。前島の周囲に関わる生徒・高原陽子と杉田恵子は、前島とはそれぞれしこりを残していた。 だが、前島がアーチェリー部の練習に参加したある日、生徒指導部の村橋が教師用の更衣室の中で、青酸中毒により殺害された。男性用更衣室には中から心張り棒が引っ掛けられ、現場から行き来できる隣の女性用更衣室は施錠、更衣室は誰もが入るのが不可能な完全な密室となっていた。そして密室トリックの謎、真犯人や前島の命を狙う何者かの正体が明らかにされない中、体育祭で第2の殺人が発生する。 【メディア】 1986年3月27日、フジテレビ系列『木曜ドラマストリート』枠で放送された。 キャスト:山下真司、志村香、阿藤海
【あらすじ】 原菜穂子の兄が、「マリア様が、家に帰るのはいつか」というメッセージを残して死んだ。彼の亡くなった部屋が密室状態であったために、警察は自殺として処理するが、得心できない菜穂子は親友の真琴の助力を得て、真相解明に乗り出す。そして、彼女達によるマザー・グースの歌詞の解読がやがて、菜穂子の兄の死の謎を含めた一連の事件の解決へとつながってゆく。
※後に「卒業」に改題(2009年 文庫新装版時) 【あらすじ】 国立T大学に通う女子大生の牧村祥子が、入居しているアパートの自室で、死体となって発見された。警察は自殺だと判断したが、幾つかの矛盾した供述が出て来た事から、自殺・他殺の両面を視野に入れた捜査を開始する。同じ大学生で仲の良かった加賀恭一郎ら6人の仲間も、様々な思いを錯綜させながら、祥子が残した日記を元に死の謎を解こうとしていた。しかしかつての茶道部の顧問で恩師・南沢雅子の家に事件の報告を兼ねて集まり、毎年恒例の「雪月花之式」で茶をたてている最中、今度は波香が亡くなってしまう。
【あらすじ】 とある大学から駅までの道。しかし、新しい駅ができてしまい、すっかりさびれてしまった学生街。その学生街のビリヤード場で働く、津村光平の知人、脱サラしてしまった松木が、何者かによって殺された。「俺はこの町が嫌いなんだ」と不思議なメッセージを光平に残して……。 その後、第2の殺人が起きた。密室で起きた第2の事件は、恐るべき展開を引き起こしていく。
【あらすじ】 恋人を殺された女流ミステリー作家「あたし」は、担当編集者でもある友人の萩尾冬子の助力を得ながら、事件の真相解明に乗り出した。だが、調査は思うように進まない。その一方で、「あたし」の行動が引き金になったかのような、第2、第3の殺人事件が起こる。 【メディア】 2011年6月10日に、フジテレビジョン系列の「金曜プレステージ」において、「東野圭吾3週連続スペシャル」の第1弾『11文字の殺人』として放映された。視聴率16.0%。 キャスト:永作博美、星野真里、原田龍二
【あらすじ】 開陽高校硬式野球部の主将である北岡が、愛犬と共に殺された。その試合で須田が投げたという「魔球」がキーワードとして浮かび上がってくる。東野青春ミステリーの代表作。
※後に「ウインクで乾杯」に改題(1992年 祥伝社文庫 / 2003年 大活字文庫【全3巻】) 【あらすじ】 パーティコンパニオンの小田香子には大きな夢がある。800万円ぐらいの品物を、カボチャを購入するような気軽さで、「ポンと買いたい」のだ。そのためには、玉の輿に乗らねばならない。資産家との出会いが多いこの仕事は、彼女の夢を叶えるに、お誂え向きの条件を整えていた。 チャンスを伺う相手、不動産会社の御曹司である高見からの誘いを受け、狂喜する香子。だが、望ましい展開には至らなかった。同僚の牧村絵里が、遺体となって発見されたためである。絵里は、ホテルの一室で、青酸化合物の入ったビールを飲んで息絶えていた。現場が密室状態であったことから、警察は自殺と判断するが、捜査陣の一員である芝田は釈然としない印象を持ち、独自の調査を開始する。 そんな中、新たな事件が発生した。絵里の親友が、自宅マンションで、扼殺死体となって発見されたのである。 【メディア】 1989年12月5日に日本テレビ系「火曜サスペンス劇場」枠で、単発2時間ドラマとして放送された。 キャスト:賀来千香子、川野太郎、速水亮
【あらすじ】 大阪・大路小学校の女教師・竹内しのぶが、自らが担任を務める6年5組の田中鉄平と原田郁夫、大阪府警捜査一課の新藤・漆原のコンビを巻き込みながらも、身の回りで起きた事件を解決していく姿を描く。 【メディア】 ■NHK版(2000年) NHK教育テレビのドラマ愛の詩枠にて2000年10月7日から2000年12月23日まで毎週土曜の18:00 - 18:30に放送された。 キャスト:山田まりや、細見大輔、岸本祐二 ■TBS版(2012年) TBS系列のパナソニック ドラマシアター枠にて2012年7月2日から2012年9月17日まで毎週月曜の20:00 - 20:54(JST)に放送された。 キャスト:多部未華子、小池徹平、山本耕史、木村文乃
【あらすじ】 竹宮産業創始者の女婿である宗彦が何者かに殺害された。傍らには、愛人、三田理恵子の遺体も横たわっている。理恵子が仕掛けた無理心中事件なのか? それとも…。
【あらすじ】 和製ニッカネンとの異名を取った天才ジャンパーが毒殺された。不振が続く日本ジャンプ界にあって、彼、楡井明だけは世界の頂点をも窺える強さを持っていた。そんな彼がなぜ―。 捜査は難航を極めたが、1通の「密告状」から活路を見出す。そして警察は、この上もなく「意外な」人物を逮捕した。周囲は驚きの色を隠せない。容疑者が、被害者の死で最も大きな痛手を受ける筈の人間、楡井の専属コーチである峰岸だったからだ。完全犯罪を確信していた峰岸自身もまた、この予想外の展開に動揺を禁じ得ない。 捜査陣は、峰岸が黙して語らない「動機」の追求に、峰岸は、「密告者」の探索に全力を傾けるが、その行き先には更なる驚愕の真実が待っていた。
【あらすじ・収録作品】 ■ステイの夜は殺人の夜 投資マニアの大学助教授夫人が絞殺死体となって発見された。容疑者は2人存在するが、どちらにもアリバイがある。 ■忘れ物に御注意ください 「ベビー・ツアー」の一行が、エー子とビー子が乗務した機内に、とんでもない忘れ物をした。赤ん坊である。新日本航空は、初めての椿事に右往左往する…。 ■お見合いシートのシンデレラ ビー子が資産家の中山に見初められた。親戚のへのお披露目会にはエー子も招かれるが、何だか様子がおかしい。 ■旅は道連れミステリアス エー子とビー子が懇意にしている和菓子屋の当主が、高級とは言いかねるシティホテルの一室で、死体となって発見された。しかも、傍らにはもうひとつの死体が。 ■とても大事な落し物 エー子とビー子が乗務する機内のトイレに、遺書が落ちていた。「決行」前に落とし主を見つけ出したいが、どういうわけか、その遺書には署名がない。 ■マボロシの乗客 エー子とビー子が勤務する新日本航空に、不可解な脅迫電話が掛かってきた。悪戯電話の公算が大きいが。 ■狙われたエー子 エー子が何者かに命を狙われたが、思い当たる節がない。
※後に「ブルータスの心臓―完全犯罪殺人リレー」に改題(1992年 光文社文庫) 【あらすじ】 産業機器メーカーで人工知能ロボットの開発に携わる末永拓也が窮地に陥った。妊娠した愛人、雨宮康子が、掻爬を拒んだためである。 上昇志向の強い拓也は、オーナーの女婿になりたいと言う目論見を持っていた。事態の露見は、野望の頓挫を意味する。 そんな中、打開策を見出せない状態に焦りを覚えていた拓也に、意外な提案を持ち掛ける者が現れた。共同作業で康子を殺害しようと言うのである。男達の、完全犯罪殺人リレーがスタートした。 【メディア】 2011年6月17日、フジテレビジョン系列の「金曜プレステージ」において、「東野圭吾3週連続スペシャル」の第2弾として放映された。視聴率16.1%。 キャスト:藤原竜也、内山理名、風間杜夫
【あらすじ】 高柳バレエ団の事務所で男が殺された。被疑者は女性団員。バレエ団側は正当防衛を主張するが、捜査の結果、幾つかの不審点が浮かび上がって来る。そうした中、今度はバレエ団の敏腕演出家が毒殺された。果たして、第一の事件と関係があるのか。 【メディア】 ■1993年版 1993年9月11日21:02-22:51にテレビ朝日「土曜ワイド劇場」枠にて『眠りの森の美女殺人事件』(ねむりのもりのびじょさつじんじけん)のタイトルで放送された。 キャスト:山下真司、原田貴和子、河原崎建三 ■2014年版 2014年1月2日、TBS系列にて『新春ドラマスペシャル “新参者”加賀恭一郎「眠りの森」』(しんしゅんドラマスペシャル しんざんもの かがきょういちろう ねむりのもり)のタイトルで放送された。 キャスト:阿部寛、石原さとみ、柄本明
【あらすじ】 高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった和倉勇作は、その後、警察官となった。その勇作が担当となった殺人事件の容疑者として現われたのは、なんと学生時代のライバルの瓜生晃彦で、勇作の初恋の女性の夫となっていた。 【メディア】 2004年12月26日に、WOWOWの『ドラマW』枠で放送された。 キャスト:藤木直人、柏原崇、本上まなみ
【あらすじ】 森崎製薬社長・森崎伸彦が所有する山荘に8人の男女が集まった。早世した資産家令嬢の思い出を忍ぶ意味合いも兼ねているその山荘に、逃走中の銀行強盗犯が逃げ込んできた。穏やかな雰囲気は一変し、外との接触を禁じられてしまった。8人は脱出を試みるが失敗に終わり、緊張が張り詰める中でついにメンバーのうちの1人が刺されているのが発見された。だが状況から考えて、犯人は銀行強盗たちではありえなかった。残された7人の男女は互いに疑心暗鬼にかられていく…。
※後に「探偵倶楽部」に改題(1996年 祥伝社文庫 / 2005年 角川文庫) 【収録作品】 偽装の夜 / 罠の中 / 依頼人の娘 / 探偵の使い方 / 薔薇とナイフ 【メディア】 2010年10月22日に「金曜プレステージ」枠で、「東野圭吾ドラマスペシャル」と銘打って放送された。 キャスト:谷原章介、松下奈緒、鈴木亮平
【収録作品】 小さな故意の物語 / 闇の中の二人 / 踊り子 / エンドレス・ナイト / 白い凶器 / さよならコーチ / 犯人のいない殺人の夜
【あらすじ】 成瀬純一が目を覚ますと、そこは見知らぬ部屋のベッドの上だった。思い出せるのは拳銃で撃たれたことと、純一という名前のみ。脳神経外科の権威だという堂元教授に聞くところによると、奇蹟的に命をとりとめたが、3週間も昏睡状態だったのだという。回復するにつれ、次第に自分は不動産屋で強盗に遭遇し、その場にいた女の子をかばって撃たれたのだという記憶がよみがえってきたが、鏡に映る自分の顔が一瞬わからない、嗜好品の好みが変わるなど、昨日までの自分と感性ががらりと変わってしまったような奇妙な感覚に戸惑いを感じるようになる。 ある夜、病院内の研究棟とはいえ、シャッターが閉められてあちこちに鍵がかけられた様子に疑問を抱いた純一は、夜中に忍び込んだ部屋で自分のものと思われる脳が入ったガラスの容器を発見してしまう。そして堂元を問い詰め、自分が幸運にも10万分の1の確率だといわれる適合者が見つかったために、世界初の成人脳移植手術を受けたということを知る。ドナーについても問いただすが、それについては「詮索すべきではない」と決して教えてくれなかった。検査をただひたすら受ける日々が続いたが、面会OKの許可が出ると、強盗事件を担当する刑事の倉田謙三がやって来る。そこで純一は初めて事件についてや犯人・京極瞬介の人となりを聞き、結局京極は自殺したのだということを知る。 【メディア】 ■映画版 2005年11月19日 キャスト:玉木宏、蒼井優、佐田真由美 ■ドラマ版 2014年7月27日から8月24日までWOWOW「連続ドラマW」で放送された。全5話。 キャスト: 神木隆之介、二階堂ふみ、松重豊
※後に「回廊亭殺人事件」に改題(1994年 光文社文庫) 【あらすじ】 『回廊亭の殺人』(かいろうていのさつじん)は、東野圭吾の推理小説。単行本は光文社から1991年に刊行され、1994年に光文社文庫版が刊行された。文庫化の際に『回廊亭殺人事件』と改題された。 【メディア】 2011年6月24日、フジテレビジョン系列の「金曜プレステージ」において、『回廊亭殺人事件』のタイトルで、「東野圭吾3週連続スペシャル」の第3弾として放映された。視聴率13.6%。 キャスト:常盤貴子、田中圭、内藤剛志
※後に「天使の耳」に改題(1995年 講談社文庫) 【収録作品】 天使の耳 / 分離帯 / 危険な若葉 / 通りゃんせ / 捨てないで / 鏡の中で
【あらすじ】 早春の乗鞍高原のペンション『四季』では、演出家の東郷陣平によってオーディションに合格した劇団員の男女7人が集められた。これから、豪雪に襲われ孤立した山荘での殺人劇という設定の舞台稽古が始まろうとしていた。不審に思いながらも、7人はその劇を続けて行くが、本当に仲間の1人が消えてしまった。残された6人は疑惑を抱き始める…。「本当にこれは芝居なのか?」。
【あらすじ】 安生拓馬、丹羽潤也、日浦有介、佐倉翔子。かつて世界的に活躍したスポーツ選手だった彼らには、葬り去らなければならない過去があった。四人は唯一彼らの過去を知る仙堂之則を殺害し、いっさいのデータを消去。すべてはうまく運んだかに思われたが…。毒グモのように忍び寄る影が次々と彼らを襲った!迫りくる恐怖、衝撃の真相!俊英が贈る傑作サスペンス。
【あらすじ】 同級生の宮前由紀子は俺の子を身ごもったまま、そして俺の愛が本物だったと信じたまま事故死した。俺にできる償いは本気の関係だったと皆に告白することと事故の真相を暴くことだけだった。やがてある女教師が関わっていたことを突き止めるが、彼女の絞殺体が発見されるや、一転俺は容疑者にされてしまう。
【あらすじ】 札幌に住む18歳の女子大生 氏家鞠子は、中学生の時両親を離れて函館で下宿しながら学校に通っていた。母親はとても優しかったが、自分とは目を合わせて話してくれないことから、自分は嫌われてるのではないかと思っていた。そして中学生の時その母が、火事で不審死した過去を持っていた。父親は母の死について全てを知っているようだった。 数年後、火事で亡くなった母の遺品をみつけた鞠子は、自分の出生の秘密を探り、自分とまったく同じ顔をした『双葉』という女性の存在を知る。鞠子は、その謎を解き明かすことを決意し、真相に近づいていく。 東京の20歳の女子大生 小林双葉も、自分の存在に疑問を持ち始めていた。双葉はアマチュアバンドのボーカルをしていたが、なぜか母親からテレビ出演を強く反対されたのだ。そして、鞠子と双葉の二人が出会った時、生命工学における「禁断の領域」が姿を現し始める。 【メディア】 2012年2月12日から3月11日までWOWOWの連続ドラマオリジナルドラマとして長澤まさみ主演で、全5回にわたり放送された。 キャスト:長澤まさみ、勝地涼、上白石萌歌
※後に「しのぶセンセにサヨナラ―浪花少年探偵団・独立篇」に改題(1996年 講談社文庫) 【あらすじ】 大阪・大路小学校の女教師・竹内しのぶが、自らが担任を務める6年5組の田中鉄平と原田郁夫、大阪府警捜査一課の新藤・漆原のコンビを巻き込みながらも、身の回りで起きた事件を解決していく姿を描く。 【メディア】 ■NHK版(2000年) NHK教育テレビのドラマ愛の詩枠にて2000年10月7日から2000年12月23日まで毎週土曜の18:00 - 18:30に放送された。 キャスト:山田まりや、細見大輔、岸本祐二 ■TBS版(2012年) TBS系列のパナソニック ドラマシアター枠にて2012年7月2日から2012年9月17日まで毎週月曜の20:00 - 20:54(JST)に放送された。 キャスト:多部未華子、小池徹平、山本耕史、木村文乃
【あらすじ】 「あたしは幼い頃の思い出が全然ないの」。7年前に別れた恋人・沙也加の記憶を取り戻すため、私は彼女と「幻の家」を訪れた。それは、めったに人が来ることのない山の中にひっそりと立つ異国調の白い小さな家だった。そこで二人を待ちうける恐るべき真実とは……。
【あらすじ】 「光にメロディがあるの?」「あるさ。みんな、そのことに気づいていないだけさ」。“光”を“演奏”することでメッセージを発信する天才高校生・光瑠。彼の「光楽」に、感応し集う若者たち。しかし、その力の大きさを知った大人たちの魔の手が忍び寄る。新次元コミュニケーションをめぐる傑作長編ミステリ。
【収録作品】 寝ていた女 / もう一度コールしてくれ / 死んだら働けない / 甘いはずなのに / 結婚報告 / 灯台にて / コスタリカの雨は冷たい
【あらすじ】 親友の恋人は、かつて自分が一目惚れした女性だった。嫉妬に苦しむ敦賀崇史。ところがある日の朝、目を覚ますと、彼女は自分の恋人として隣にいた。混乱する崇史。どちらが現実なのか? ――存在する二つの「世界」と、消えない二つの「記憶」。交わることのない世界の中で、恋と友情は翻弄されていく。
【あらすじ】 錦重工業小牧工場試験飛行場の第三格納庫から、軍用の巨大ヘリコプター「ビッグB」が「天空の蜂」を名乗るテロリストに制御を奪取された。その日は、航空自衛隊への正式納入を間近に控えた領収飛行が行われる予定だったが、「ビッグB」は大量の爆薬を満載したまま、テロリストの遠隔操縦によって、福井県の高速増殖炉「新陽」の上空へ飛び去った。 日本政府へ届いた脅迫状は、現在稼動中や建設中の原発の発電タービンを全て破壊せよ、さもなくば巨大ヘリを「新陽」に墜落させる、という驚くべきものであった。「ビッグB」が上空にホバリングしていることの出来る時間は8時間ほどしかなかった。その上、機内には、見学に来ていた子供が取り残されているという、テロリストにとっても予想外の事態が判明する。 燃料切れによる墜落というタイムリミットが迫る中、自衛隊は原子炉の真上でホバリングしたままのヘリから子供を救うという難しい任務に挑む。一方、原発の安全神話を掲げてきた政府は、テロリストの要求にどう対応するか逡巡するのだった。 【メディア】 映画。2015年9月12日に全国公開された。 キャスト:江口洋介、仲間由紀恵、綾野剛
【あらすじ】 東野圭吾のエッセイ第1弾で、自伝的なエッセイとなっている。エッセイは就職時点で終了となっているが、東野の就職先の会社では自分達の会社が書かれると思って「次は俺達の番だ」と震え上がったという。
【あらすじ】 小説誌『小説すばる』と『小説新潮』に1993年から掲載され、1995年10月26日に集英社から単行本が発行された。1998年8月20日には集英社文庫版が発行された。単行本には収録作品ごとに東野の「あとがき」が収録されている。文庫版には「あとがき」はなく、巻末に真保裕一の解説が収録されている。 ユーモア小説として発行された。怪しい笑いのある短編集。
【あらすじ】 OLである和泉園子は、ある日路上で絵を売っていた佃潤一と恋に落ちる。しかし親友である弓場佳代子に潤一を紹介して数ヶ月が経ったある晩、潤一から別れを切り出される。潤一が佳代子に心変わりしたのが原因と知り、園子は深く絶望する。それから数日後、園子の兄康正は遺体となった妹を発見する。巧妙に自殺を偽装されていたものの肉親としての直感から他殺であると看破した康正は、自らの手で犯人に裁きを下すことを決意する。やがて潤一と佳代子に辿り着いた康正は確信する。潤一と佳代子、どちらかが彼女を殺した。
【あらすじ】 有名小説家の日高邦彦が自宅で他殺体となって発見された。刑事の加賀恭一郎は、日高の親友である児童小説家の野々口修が書いた「事件に関する手記」に興味を持つ。加賀は聞き込みや推理を通して、野々口の手記に疑問を抱くようになる。やがて犯人が明らかになるが、犯人は犯行の動機を決して語ろうとはしないのだった…。 【メディア】 『東野圭吾ミステリー「悪意」』(ひがしのけいごミステリー あくい)のタイトルで、NHK総合テレビの「月曜ドラマシリーズ」(毎週月曜日21:15-21:58)枠にて2001年11月19日 - 12月17日に放送された キャスト:間寛平、佐々木蔵之介、岩崎ひろみ
【あらすじ】 名探偵・天下一大五郎と迷脇役の大河原警部が、ミステリー小説の舞台裏をユーモアたっぷりに明かしながら12の難事件に挑む痛快傑作ミステリー短篇集。 【メディア】 2009年4月17日から6月19日まで毎週金曜日23:15 - 翌0:10に、テレビ朝日系の「金曜ナイトドラマ」枠で放送された。主演は松田翔太。 キャスト:松田翔太、木村祐一、香椎由宇
【あらすじ】 図書館を訪れた「私」がふとしたことから迷い込んだ街。そこは『本格推理小説』という概念が存在しない場所だった。 その街で起こる、密室殺人や人間消失トリック。本格の存在しない街で起こる本格殺人に、探偵天下一となった「私」が挑む。
【あらすじ】 小説誌『小説すばる』や『週刊小説』などに1992年から掲載され、1996年7月26日に集英社から単行本が発行された。1999年2月19日には集英社文庫版が発行された。 収録作はブラックジョーク・毒のある笑いが詰まっている。文庫版の巻末には京極夏彦と東野圭吾の対談が収録されていて、両者の笑いに関することが情熱的に語られるほか、『秘密』執筆の事情までもが語られている。
【あらすじ】 杉田平介は自動車部品メーカーで働く39歳。妻・直子と11歳の娘・藻奈美との3人で暮らしていた。 1985年冬、直子の実家に行くために、直子と藻奈美の2人が乗ったスキーバスが崖から転落してしまう。直子と藻奈美は病院に運ばれたものの、直子は死亡してしまい、藻奈美は一時は回復不能といわれたにもかかわらず、奇跡的に助かる。しかしそれは、仮死状態になった娘・藻奈美の身体に、死んでしまった妻・直子の魂が宿っていたのだった。藻奈美の身体に宿った直子に、平介は戸惑いながらも周囲には決してバレないように生活する。 やがて月日はたち、娘の身体に宿った妻との生活に、次第に心のずれが生じてくる。そして直子は、医学部を目指して進学校とされる高校を受験し、見事合格する。奇妙な2人の生活が限界を迎えたある日、長らく消えていた藻奈美の意識が再びあらわれるのだった。 【メディア】 ■映画版 1999年9月25日、東宝系にて公開。 キャスト:広末涼子、小林薫、伊藤英明 ■ドラマ版 2010年10月15日より、テレビ朝日系列『金曜ナイトドラマ』枠で放送された。 キャスト:志田未来、佐々木蔵之介、本仮屋ユイカ
【あらすじ】 ガリレオシリーズ第1弾。1998年に刊行した短編小説集。テレビドラマ『ガリレオ』の原作。 【メディア】 フジテレビ系列「月9」枠で連続テレビドラマとして、第1作(第1シーズン)が2007年10月15日から12月17日まで、第2作(第2シーズン)が2013年4月15日から6月24日まで、各々毎週月曜日21:00 - 21:54に放送された。 キャスト:福山雅治、柴咲コウ、北村一輝 【収録作品】 第一章・燃える(もえる) / 第二章・転写る(うつる) / 第三章・壊死る(くさる) / 第四章・爆ぜる(はぜる) / 第五章・離脱る(ぬける)
【あらすじ】 19年前(1973年)、大阪で起きた質屋殺し。何人もの容疑者が捜査線上に浮かぶが、決定的な証拠がないまま事件は迷宮入りに。被害者の息子・桐原亮司と容疑者の娘・西本雪穂は、その後別々の人生を歩んでいくかに見えた。だが、二人の周囲には不可解な凶悪犯罪が次々と起きる。人の心を失ったゆえの悲劇を、叙事詩的スケールで描いている。 【メディア】 ■映画版 2011年1月29日公開の同小説を原作としたサスペンス映画。 キャスト:堀北真希、高良健吾、船越英一郎 ■ドラマ版 2006年1月12日から3月23日までTBS系列で、毎週木曜日21:00 - 21:54(JST)に放送された日本のテレビドラマ。 キャスト:山田孝之、綾瀬はるか、武田鉄矢
【あらすじ】 脚本家の穂高誠が、結婚式当日に毒殺された。容疑者は被害者のマネージャー、花嫁の兄、敏腕編集者の3人。事件後、3人は密かに述懐する。『私が彼を殺した』と。
【あらすじ】 弓削バレエ団の事務員・早川弘子の死体が発見された。場所は自宅マンションの植え込みの中だった。警察の調査により、彼女は7階にある自室バルコニーから転落死したことが判明した。彼女は死ぬ1週間前に引っ越したばかりだった。練馬警察署の刑事・加賀恭一郎は、同じマンションに住み、同じ劇団で働く寺西美千代に目をつける。 【収録作品】 嘘をもうひとつだけ / 冷たい灼熱 / 第二の希望 / 狂った計算 / 友の助言
【あらすじ】 『探偵ガリレオ』に続く、物理学者湯川学シリーズの第2作である。この作品から、科学以外の知識や論理的思考によって解明する事件が登場する。湯川学と警視庁の草薙俊平が同級生であり捜索への協力を要請する。草薙俊平をはじめとする捜査一課が湯川に信頼を寄せており、民間人がおおよそやらないであろう被害現場での検証や容疑者宅の訪問など、警察と同行している。 【収録作品】 第一章・夢想る(ゆめみる) / 第二章・霊視る(みえる) / 第三章・騒霊ぐ(さわぐ) / 第四章・絞殺る(しめる) / 第五章・予知る(しる)
【あらすじ】 十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。彼女から、殺人を告白された哲朗は、美月の親友である妻とともに、彼女をかくまうが…。十年という歳月は、かつての仲間たちを、そして自分を、変えてしまったのだろうか。過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描いた、傑作長篇ミステリー。 【メディア】 2017年10月21日から11月25日まで、WOWOW連続ドラマWの「土曜オリジナルドラマ」で放送された。全6回。主演は中谷美紀。 キャスト:中谷美紀、桐谷健太、国仲涼子
【収録作品】 超税金対策殺人事件 / 超理系殺人事件 / 超犯人当て小説殺人事件(問題篇・解決篇) / 超高齢化社会殺人事件 / 超予告小説殺人事件 / 超長編小説殺人事件 / 魔風館殺人事件(超最終回・ラスト五枚) / 超読書機械殺人事件
【あらすじ】 妻は言った。「あたしが殺したのよ」―湖畔の別荘には、夫の愛人の死体が横たわっていた。四組の親子が参加する中学受験の勉強合宿で起きた事件。親たちは子供を守るため自らの手で犯行を隠蔽しようとする。が、事件の周囲には不自然な影が。真相はどこに?そして事件は思わぬ方向に動き出す。傑作ミステリー。 【メディア】 『レイクサイド マーダーケース』は、東野圭吾の小説『レイクサイド』を原作とした青山真治監督による2005年公開の日本映画。 キャスト:役所広司、薬師丸ひろ子、柄本明
※後に「時生」に改題(2005年 講談社文庫) 【あらすじ】 宮本拓実はろくに働きもしない無頼の若者で、その日暮らしの生活を送っていた。ある日、拓実は花やしきで自らを「トキオ」と名乗る不思議な少年と出会う。身寄りのないトキオのことをなぜか他人のように思えない拓実は、自身の住むアパートにトキオを居候させることになる。 拓実には千鶴という恋人がいた。千鶴は実家の貧しさゆえに夢を諦めスナックで働いて生計を立てていたが、拓実は金に困るたび、そんな千鶴に金をたかっていた。それでも千鶴は拓実との将来を夢見て、トキオにも優しく接していた。 そんなある日、千鶴が突然姿を消してしまう。部屋の置き手紙には拓実への別れの言葉が残されていたが、一方的な破局に拓実は納得がいかない。やがてイシハラと名乗る不気味な男が千鶴を探している事を知り、彼女が大きな事件に巻き込まれていると感じた拓実は、トキオとともに彼女を探し始める。 【メディア】 『トキオ 父への伝言』(トキオ ちちへのでんごん)のタイトルでテレビドラマ化され、2004年8月30日から9月30日までNHK夜の連続ドラマ(23時)の枠で放送された。全20回。 キャスト:国分太一、櫻井翔、富田靖子
【あらすじ】 敏腕広告クリエイター・佐久間は、リーダーとして進めてきた日星自動車のイベントのプロジェクトを、クライアントである日星自動車の副社長・葛城勝俊の一声で潰されてしまう。失意と屈辱感に苛まれた佐久間は、葛城の住む豪邸まで出向くが、そこで家出しようと葛城邸の塀を乗り越えてきた葛城の娘・樹理と出会う。 家に帰る意思を見せず、葛城家から金を巻き上げたいという樹理に対し、葛城に一矢報いたいと願う佐久間は、樹理に狂言誘拐を持ちかけ、葛城から3億円を奪い取ろうと画策する。だが、2人が進めた狂言誘拐は、意外な展開を見せていく。 【メディア】 『g@me.』(ゲーム)のタイトルで映画化され、2003年に公開された。 キャスト:藤木直人、仲間由紀恵、石橋凌
【あらすじ】 弟と2人暮らしの武島剛志は、弟の大学進学のための金欲しさに空き巣に入り思いがけず強盗殺人まで犯してしまう。高校生の武島直貴は、突然独りぼっちになり途方に暮れる。とにかく謝罪しようと直貴は被害者の家を訪れるが、遺族の姿を見かけただけで逃げ出してしまう。高校の卒業式の2日前の直貴の元に、獄中の兄から初めての手紙が届く。それから月に一度、手紙が届くようになる。 獄中の兄の平穏な日々とは裏腹に、進学、就職、音楽、恋愛、結婚と、直貴がもう少しで幸せをつかもうとするたびに、彼の前には「強盗殺人犯の弟」というレッテルが立ちはだかる。 それでも、理解してくれる由実子と結婚して一時期、幸せが訪れる。しかし、娘の実紀が仲間はずれにされ、正々堂々と生きて行く意味を考えてしまう。そして剛志との縁を切るために、獄中の兄に宛てて手紙を出すのだった。 【メディア】 ■映画版 2006年11月3日に丸の内ルーブル他全国松竹・東急系で公開された。 キャスト:山田孝之、玉山鉄二、沢尻エリカ ■ドラマ版 東野圭吾 手紙 ジャンル テレビドラマ 原作 東野圭吾 「手紙」 脚本 池田奈津子 監督 深川栄洋 出演者 亀梨和也(KAT-TUN) 広瀬アリス 中村倫也 眞島秀和 製作 プロデューサー 田辺勇人(テレビ東京) 高石明彦(The icon) 古林都子(The icon) 制作 テレビ東京 放送 放送国・地域 日本の旗 日本 放送期間 2018年12月19日 放送時間 21:00 - 23:09 放送分 129分 2018年12月19日にテレビ東京系で『東野圭吾 手紙』のタイトルで放送された。 キャスト:亀梨和也、本田翼、佐藤隆太
【あらすじ】 ミステリー作家をめざす非常勤講師の「おれ」は、赴任して2日目の小学校で起こる盗難・いじめ・脅迫・毒殺未遂などの様々な怪事件を解決するため、推理を展開する羽目になる……。
【あらすじ】 あいつを殺したい。でも、殺せないのはなぜだ。 どうしても殺したい男がいる。その男のせいで、私の人生はいつも狂わされてきた。あいつを殺したい。でも、私には殺すことができない。殺人者になるために、私にはいったい何が欠けているのだろうか……。
【あらすじ】 1995年の阪神・淡路大震災に始まり、地下鉄サリン事件等を経て2000年1月1日までの現実と虚構を織り交ぜて、物語は進む。 父の通夜の翌朝に起きた大地震後に、借金返済を強いていた叔父を殺害してしまう水原雅也。ふと気付くと、そばには見知らぬ女が…。新海美冬と名乗る彼女に犯行を見られたのか、雅也には確信が持てない。やがて、震災が取り持つ奇妙な縁で、美冬と雅也は、まるで共存するように助け合いながら生きて行くことになるのだった。 その後、2人は震災を忘れるかのように、希望を抱き上京する。しかし彼らの行く先々で、事件と陰謀が蠢いて行くのであった。やがて刑事加藤亘が、奇妙な偶然に気付き…。 【メディア】 2010年11月21日より2011年1月16日まで、WOWOWの連続ドラマW枠で放送された。ドラマ化にあたっては設定が一部変更されている。震災は東海地方で発生した設定で、新海冬美と水原雅也の出身地は愛知県にある架空の都市相葉市となっている。 キャスト:深田恭子、塚本高史、柴田恭兵
【あらすじ】 会社員・長峰重樹の一人娘・絵摩が死体で発見される。悲しみに暮れる長峰に、数日後、犯人の名と居場所を告げる密告電話がかかってくる。 逡巡の末、電話で言われたアパートへ向かう。留守宅へ上がり込み、部屋を物色すると、複数のビデオテープが見つかる。そこには絵摩が犯人2人に陵辱されている映像が写っていた。偶然帰宅した犯人の一人・伴崎敦也を惨殺した長峰は、虫の息の伴崎からもう一人の犯人・菅野快児の潜伏場所を聞き出し追う。 少年犯罪被害者の悲痛の叫び、正義とは一体何なのか、誰が犯人を裁くのか。思いも寄らない結末が待ち受けていた。 【メディア】 2009年10月10日公開。配給は東映。 キャスト:寺尾聰、酒井美紀、竹野内豊
【あらすじ】 ひょんなことがきっかけでスノーボードを始めた。あっという間に虜になってしまった。原稿を切り上げ雪山に通う日々。徐徐に上達していくのが楽しくてしようがない。自称「おっさんスノーボーダー」として、奮闘、転倒、歓喜など、その珍道中を自虐的に綴った爆笑エッセイ集。その他、カーリング、ワールドカップ観戦など、初モノに次々と「ちゃれんじ」しちゃいました。短編小説「おっさんスノーボーダー殺人事件」も収録。
【あらすじ】 「こいつ、俺に気があるんじゃないか」―女性が隣に座っただけで、男はなぜこんな誤解をしてしまうのか?男女の恋愛問題から、ダイエットブームへの提言、野球人気を復活させるための画期的な改革案、さらには図書館利用者へのお願いまで。俗物作家ヒガシノが独自の視点で綴る、最新エッセイ集。
【あらすじ】 花岡靖子は娘・美里とアパートで二人で暮らしていた。そのアパートへ靖子の元夫、富樫慎二が彼女の居所を突き止め訪ねてきた。どこに引っ越しても疫病神のように現れ、暴力を振るう富樫を靖子と美里は大喧嘩の末、殺してしまう。今後の成り行きを想像し呆然とする母子に救いの手を差し伸べたのは、隣人の天才数学者・石神だった。彼は自らの論理的思考によって二人に指示を出す。 そして3月11日、旧江戸川で死体が発見される。警察は遺体を富樫と断定し、花岡母子のアリバイを聞いて目をつけるが、捜査が進むにつれ、あと1歩といったところでことごとくズレが生ずることに気づく。困り果てた草薙刑事は、友人の天才物理学者、湯川に相談を持ちかける。 すると、驚いたことに石神と湯川は大学時代の友人だった。湯川は当初傍観を通していたが、やがて石神が犯行に絡んでいることを知り、独自に解明に乗り出していく。 【メディア】 ガリレオシリーズの短編『探偵ガリレオ』『予知夢』を原作としたテレビドラマ『ガリレオ』の劇場版として本作を同ドラマのキャスト・スタッフにより映画化。2008年10月4日に公開。 キャスト:福山雅治、柴咲コウ、北村一輝、堤真一
【あらすじ】 『黒笑小説』(こくしょうしょうせつ)は、東野圭吾のユーモア短編小説集。2005年4月26日に集英社より単行本が発行され、2008年に集英社文庫版が発行された。『○笑小説』シリーズの3作目。文庫版は、単行本とは収録順序が変わっていて、奥田英朗の解説が収録されている。
【あらすじ】 父の死をきっかけに、ある思いを胸に秘めて心臓外科を目指すことになった氷室夕紀。そんな中、彼女が研修医として働く大学病院に脅迫状が届く。その脅迫状は、その病院の医療ミスを暴くという内容だったが、病院側は医療ミスの存在を否定した。 【メディア】 NHKの『土曜ドラマスペシャル』枠で2011年11月5日と12日に石原さとみ主演で放送された。 キャスト:石原さとみ、速水もこみち、吹越満
【あらすじ】 直木賞授賞パーティの翌日、受賞作家は成田にいた。隣には何故か、人間に化けた作家の愛猫・夢吉が…。彼らが向かったのはイタリア・トリノ。まさに冬季オリンピックが開かれているその地だ。指さし会話で国際交流をしながら、驚きと感動に満ちた観戦旅行が始まった!冬季スポーツとオリンピックをこよなく愛する著者が描く、全く新しいオリンピック観戦記。
【あらすじ】 前原昭夫は、妻と一人息子、そして母親と一緒に暮らしているごく普通の家庭を持っているサラリーマン。しかし、妻・八重子は義母を疎み夫をなじり続け、息子の直巳は親和性に欠ける。そして母・政恵は認知症となってしまい、それぞれから問題を与える「家庭」は昭夫にとって安らぎを与えてくれる場所とは言い難い存在になっていた。そんな家族の元に少しでも戻りたくないとオフィスにいた昭夫は、八重子から「早く帰って来て欲しい」と電話が入る。切迫した様子を訝しみ、家路に急いだ昭夫は、自宅の庭でビニール袋を掛けられた幼女の遺体を目撃してしまう。全ては直巳が少女を自宅に連れ、身勝手な理由により殺害したものだった。一時は警察に通報しようとした昭夫だが、八重子に強く懇願され、やむなく息子のために事件の隠蔽を画策する。遺体を自宅から遠ざけるため、深夜に住宅地近くの銀杏公園に少女の遺体を遺棄するのだった。 程なくして事件は発覚、練馬署に捜査本部が設置され、捜査一課の若手刑事の松宮脩平とその従兄で練馬署の刑事・加賀恭一郎は事件現場付近の住宅街で聞き込みを行うことに。事件を追う加賀と松宮もまた、加賀の父親で松宮の伯父である加賀隆正が末期ガンに侵され、今も入院している事情を抱えていた。だが母親の失踪を境に隆正との確執を抱えていた加賀は、ただの一度も隆正の元に見舞いに訪れようとはしなかった。敬慕する隆正の身を案じる松宮はそんな加賀の心情を理解できず、反発心と共に複雑な感情を抱いていた。 そんな2人は数多くの聞き込みを行う中で、あるきっかけから前原家に疑念を抱き、彼らがついた嘘に肉薄していく。対して犯行を突き止められるのも時間の問題と悟った昭夫は、最終手段として愚かで非道な手を打とうとしていた。 【メディア】 『東野圭吾ミステリー 新春ドラマ特別企画 赤い指?「新参者」加賀恭一郎再び!』(ひがしのけいごミステリー しんしゅんドラマとくべつきかく あかいゆび しんざんもの かがきょういちろうふたたび)のタイトルで、2010年にTBS系「日曜劇場」枠で放送された連続ドラマ『新参者』のSPドラマとして、2011年1月3日 21時 - 23時24分に放送された。 キャスト:阿部寛、黒木メイサ、溝端淳平
【あらすじ】 運命的な出会いでもなく、バッティングセンターで出会った渡部と秋葉。2人は出会いを重ねて深い仲になっていくが、渡部は秋葉が高校生の頃に起きた、ある殺人事件の関係者だと知る。犯人は未だ捕まっておらず、秋葉がその事件の容疑者扱いとされていることも知る。事件は既に15年が経過しており、3月31日が終われば時効を迎える。自分が築き上げてきた家庭が壊れることを恐れながらも秋葉に惹かれる渡部は、その事件と関わりを持つことになる。 【メディア】 2011年10月8日、角川系で公開された。 キャスト:岸谷五朗、深田恭子、木村多江
【あらすじ】 雨村慎介は仕事帰りに、背後から岸中玲二に襲われ、頭を殴打されて瀕死の重傷を負う。2日後、意識を取り戻すが、その中で重要な記憶の一部が欠落していることに気付く。それは1年半前に、自らが運転していた車で死亡事故を起こしたことだった。慎介は記憶を呼び起こそうとするが、その事故に関することだけが記憶になく、執行猶予中であることも忘れていた。 岸中が復讐として慎介を襲い、思いを遂げたと思って服毒自殺したことにほぼ間違いなさそうだったが、人身事故のもう一人の当事者・木内春彦は、襲われた慎介とは正反対に裕福な暮らしをしていることに疑念を持つ。そして、同棲していた成美が失踪した。 プロローグで語られる岸中美菜絵の死亡事故。この女性が死ぬ間際に見せた目の力で、全てのものが支配されていく。 【メディア】 『東野圭吾「ダイイング・アイ」』のタイトルで、2019年3月16日からWOWOW「連続ドラマW」土曜オリジナルドラマで放送される予定。 キャスト:三浦春馬、高橋メアリージュン
【あらすじ】 乱歩賞を受賞した1985年。順調な作家生活が始まる……はずだった。何回も何回も賞の候補になった日々。その緊迫感に押されながらも、10年の歳月を経てやっと『秘密』でブレイク。直木賞まで20年を経てやっとブレイク。『押し続ければ壁は動く』と信じた長い日々を綴った作品。
【あらすじ】 神奈川県横須賀市にある洋食店「アリアケ」の三兄妹、功一、泰輔、静奈は、夜中に家を抜け出して流星群を観に出掛けている間に、両親が何者かにより刃物で惨殺される。三兄妹は身よりが無く養護施設で幼少期を過ごした後に相次いで詐欺などに襲われ、強く生きるためいつしか彼ら自身も、裕福な男性を詐欺で騙していく。 事件から14年経過し時効を迎えようとしていた時期に、洋食チェーン御曹司の戸神行成をターゲットにした3人は、彼の父親の政行が、両親が惨殺された時間に家から出てきた人物に似ていることに気付く。店の名物のハヤシライスの味から、3人は政行が両親を殺害しレシピを盗んだ犯人だと確信する。行成に接近して政行を陥れるための罠を張り、作戦は順調に進むが、静奈が行成に恋心を寄せてしまう。 【メディア】 2008年10月17日から12月19日までTBS系金曜ドラマ枠で放送された。 キャスト:二宮和也、錦戸亮、戸田恵梨香
【あらすじ】 『ガリレオの苦悩』(ガリレオのくのう)は、東野圭吾の推理小説。ガリレオシリーズ第4弾。 【収録作品】 第一章・落下る(おちる) / 第二章・操縦る(あやつる) / 第三章・密室る(とじる) / 第四章・指標す(しめす) / 第五章・攪乱す(みだす)
【あらすじ】 真柴綾音と真柴義孝夫妻は子供ができないことを理由に離婚することが決まっていた。その時綾音の胸中には義孝へのある宣告が下されていた。 数日後、綾音が主催するパッチワーク教室の講師である若山宏美が自宅で死んでいる義孝を発見する。死因は毒殺。彼が飲んでいたコーヒーに、猛毒である亜ヒ酸が混入されていた。そして捜査に当たった草薙は一目見た綾音に惹かれてしまう。一方薫は些細な事から綾音の犯行ではないかと疑念を抱くが、その考えを巡り草薙と対立してしまう。そして綾音には犯行当日まで北海道の実家に帰省していたアリバイがあり、毒物の混入経路も依然として不明のままだった。 綾音が離れた場所から義孝を毒殺したトリックを暴くため薫は湯川に再び協力を依頼する。湯川も捜査に協力するが、自身が立てた仮説も決め手にならず、トリックの解明に苦戦してしまう。だが湯川はある答えを導き出し、薫にある指示を命ずる。指示を行った薫からの回答を聞いた湯川は驚愕する。 湯川が出した答え。それは『虚数解』、理論上はあり得ても、現実にはありえないという実に奇妙な答えだった。そして湯川をしてありえないと言わしめた綾音が行ったガリレオ史上、最も理解を超えたトリックによって行われた完全犯罪の全容が明かされる。そして、草薙の恋心の行方は?
【あらすじ】 3月13日13時13分13秒、ブラックホールの影響で「P-13」と呼ばれる現象が発生することへの対策が、政府の間で極秘に進められていた。学者や政府関係者ですら、具体的にどういう現象が発生し、どういう影響を受けるのか詳細につかめないため、関係各署には、その時間だけ危険な作業を中断し危険な場所から離れるよう通達だけされたが、国民には混乱が起きないよう、この情報自体、その時が過ぎるまでの極秘事項として決して公開されなかった。 刑事の久我冬樹は、同じく警視庁の管理官である兄・誠哉とともに強盗犯の確保に取り掛かっていたが、冬樹のミスにより、誠哉が犯行グループに撃たれてしまう。冬樹もまた、犯人の撃った弾を受け、その衝撃の後、冬樹は意識を取り戻すが、東京の街には誰もいなくなっていた。訳がわからないまま街を歩き、見つけたのは同じような現象に出くわした10人で、その中にはなぜか死んだはずの誠哉もいた。そして、状況が飲めない彼らは、廃墟と化した東京をさまようことになり、そこへ数々の天変地異、そして疫病が襲う。
【あらすじ】 日本橋小伝馬町で一人暮らしの40代の女性が絞殺された。日本橋署に着任したばかりの加賀恭一郎は、自身にとって未知の土地の日本橋を歩き、事件や被害者と何らかの接点を持った家族や店を訪れる。加賀は事件に残されたいくつかの謎の解明のため、その謎に関わった当事者達の様々な想いを一つずつ解きほぐしていき、そしてそれらの解決を通じ絞殺事件そのものの真相にたどり着いていく。 【メディア】 2010年4月18日から6月20日まで毎週日曜日21時 - 21時54分に、TBS系の「日曜劇場」枠で放送された。主演は阿部寛で、以降続編が制作されるようになった。 キャスト:阿部寛、黒木メイサ、溝端淳平、向井理
【あらすじ】 元オリンピックスキー選手の緋田宏昌は、新世開発スポーツ科学研究所の柚木洋輔から、緋田父子の遺伝子を調べさせてほしいと頼まれるが断る。娘の風美は「カエルの子はカエル」と言われる天才スキーヤーだが、絶対に誰にも知られたくない秘密があったからだ。そんな時、新世開発スキー部に「緋田風美をメンバーから外せ」という脅迫状が届く。柚木が風美の警護に付いて警戒する中、風美が乗るはずだったバスが事故を起こして負傷者が出てしまう。 【メディア】 2016年3月27日から5月1日まで、WOWOW連続ドラマWの「日曜オリジナルドラマ」で放送された。全6回。 キャスト:土屋太鳳、本郷奏多、伊原剛志
【あらすじ】 ラブホテルで「電トリ(電気トリップ)」という脳に電気で刺激を与えトリップ体験ができる装置を使用中に、女子大生が殺害される事件が起こった。ホテルに残された毛髪、体毛から、犯人はあっけないほど簡単に検挙された。 DNA捜査で検挙率は格段にあがったが、事件はそれだけでは終わらなかった。若い女性が頭部を銃で撃たれるという連続婦女暴行殺人事件が起き、残された精液によるDNAデータから、すぐに犯人は割り出されると思われていたが、DNA検索システムは「NF(Not Found)13」という結果を示した。これは、類似する遺伝子が登録されていない13番目のケースというものだった。 その後、新世紀大学病院の脳神経科の、厳重に警備された病室で蓼科兄妹が殺害される。驚くべきことに、彼らを殺害するのに使用された拳銃は、NF13事件で使われたものと同一のものだった。DNA解析をした神楽は、現れたDNAモンタージュが自分にそっくりで驚愕する。神楽には早樹たちに会った際、空白の数時間があった。というのも、彼は二重人格者で、リュウと呼ばれる人格の時に早樹に会っていたからだ。本当に自分の人格が殺害したのか、反転剤を使って確かめようとするが、リュウに確認することはなかなかできなかった。 早樹の服に神楽の毛髪が付着していたため、彼らを殺害した犯人と疑われて追われる身となった神楽は、早樹たちの残したモーグルが事件解決の鍵になるのではないか、と早樹たちの別荘に向かう。 一方、浅間は捜査に協力的であった志賀たちが、急に捜査打ち切りのために動いていたことを知り、背景に何かがあると察して動き出していた。 【メディア】 2013年3月16日公開のベストセラー小説を基にしたDNAをテーマにしたSFサスペンス映画。 キャスト:二宮和也、豊川悦司、鈴木保奈美
【あらすじ】 新月高原スキー場でリフトやゴンドラなどの運営を行っている倉田玲司は、結婚するチャンスもないまま40代になり、スキー場を訪れる客の、スキーを楽しむ顔を見るのが最高の楽しみという日々を送っている。そんな年の瀬のある日、「我々は、いつ、どこからでも爆破できる。とスキー場に脅迫状が届いた。警察に通報できない状況の中で、犯人は悠々と身代金を奪取してゆく。雪上を乗っ取った犯人の動機は金目当てか、それとも復讐か。そんな中、パトロール隊員の根津昇平は、ある大きな決断をする。そしてすべての鍵は、一年前に血に染まった禁断のゲレンデにあった。 【メディア】 テレビ朝日系で2014年8月2日に放送された。主演は新潟県生まれの渡辺謙。 キャスト:渡辺謙、岡田将生、広末涼子
【収録作品】 シャレードがいっぱい / 玲子とレイコ / 再生魔術の女 / さよなら『お父さん』 / 名探偵退場 / 眠りたい死にたくない / 二十年目の約束
【あらすじ】 寒い夜のこと。日本橋の欄干にもたれかかる男を巡査が目撃する。男の胸にはナイフが刺さっていた。どうやら男は死にかけた状態でここまで歩いてきて、力つきたようだ。その後、男は病院で死亡してしまう。 加賀と松宮も参画して事件の捜査が始まる。その中、事件直後に若い不審な男が現場から逃走中にトラックにはねられ、昏睡状態に陥っていることが分かった。「彼が人殺しをするはずがない」と否定する恋人。しかし、彼の持ち物からは被害者が持っていた財布と書類鞄が発見される。そして、被害者とのある関係が浮上したことから、警察は不審な男を犯人と断定し裏付け捜査を進めてしまう。 一方、被害者が部長を務めていた会社で「労災隠し」が発覚し、その責任が被害者にあることが公になる。このことで被害者家族は一転して世間・学校からのバッシングにさらされてしまう。 果たして、若い男は犯人なのか。被害者はなぜ瀕死の状態で日本橋まで歩いてきたのか。加賀と松宮はその真相に挑む。 【メディア】 『麒麟の翼 ?劇場版・新参者?』(きりんのつばさ げきじょうばん・しんざんもの)として映画化され、2012年1月28日公開。配給は東宝。 キャスト:阿部寛、新垣結衣、溝端淳平、松坂桃李
【あらすじ】 夏休みのある日から両親の都合で一人、親戚が経営する旅館で過ごすことになった小学5年生の少年恭平は、玻璃ヶ浦へ向かう電車の中で湯川に出会う。湯川は海底鉱物資源開発の説明会にアドバイザーとして出席するために玻璃ヶ浦へ行くことになっており、湯川のある種の気まぐれから恭平の親戚の旅館に宿泊することにする。そんな中、同じ旅館に泊まっていた客の塚原正次がその夜中に姿を消し、翌朝海辺で変死体となって発見される。県警は現場検証を行い、堤防から誤って転落した事故死の線が濃厚であると判断していた。 同じころ、草薙は多々良管理官から直々に特命の捜査を依頼される。玻璃ヶ浦の事件の被害者の塚原は元警視庁捜査一課所属の刑事で、その死に疑問を抱く多々良は、同じ旅館に湯川が泊まっていることを知り、草薙を連絡係にして独自の捜査を命じたのだった。草薙は内海とともに、湯川とコンタクトを取りながら捜査を行う。捜査を進めるうち、塚原は殺害された後に、海岸に遺棄された可能性が高くなってゆく。 はたして塚原は、何のために玻璃ヶ浦に来たのか。事件に遭遇した湯川は「ある人物の人生が捻じ曲げられる」ことを防ぐために、真相に挑んでいく。鍵を握るのは、16年前に塚原が担当した元ホステス殺人事件。そして、その裏には緑岩荘を営む川畑家が隠していたある重大な秘密があった。 【メディア】 福山雅治主演のフジテレビのテレビドラマ『ガリレオ』の劇場版第2作。2013年6月29日公開。 キャスト:福山雅治、吉高由里子、北村一輝、杏
【あらすじ】 東京都内で3件の予告殺人事件が起きた。事件現場に残された不可解な暗号から、3つの事件は連続殺人事件として捜査される。警視庁の捜査本部は、数列の暗号が次の犯行現場を予告するものであると解読し、第4の殺人は高級ホテル「ホテル・コルテシア東京」で起こると推測する。 数名の捜査員が、第4の事件を未然に防ぐ為フロントスタッフやベルボーイに扮してホテルに配置され、不慣れなホテルマンとしてのホテル業務に悪戦苦闘しつつ、不審な宿泊客を監視する事を強いられる。捜査一課の刑事・新田浩介は、英語ができる帰国子女であることから、同ホテルのフロントスタッフに扮することになり、新田の補佐・教育係には、優秀なフロントクラークの山岸尚美が任命された。 立場も職業倫理も異なることから、潜入捜査が始まった段階では衝突の多い2人だったが、共にホテルマンとして、時には捜査員としての目線を互いに共有しながら、日常起こるホテル内での悲喜交々の出来事に対峙していくうち、二人の間には信頼と共闘意識が生まれる。そして、捜査本部がこれまでにない厳戒体制を敷いた、ある特別な1日が始まった。 【メディア】 映画。2019年1月18日公開。 キャスト:木村拓哉、長澤まさみ、小日向文世
【あらすじ】 第一章 回答は牛乳箱に コソ泥をして逃亡中の敦也・翔太・幸平は突然盗んだ車が動かなくなり、仕方なく以前翔太が見つけた廃屋「ナミヤ雑貨店」に逃げ込み夜が明けるのを待つことに。三人が店を物色していると、突然シャッターにある郵便口に手紙が投げ込まれる。手紙を開けるとそこには、月のウサギと名乗る者からの悩み相談が書かれていた。店に残っていた雑誌によると、ナミヤ雑貨店はかつて店主が投函された相談に一生懸命答えてくれる事で有名だった。敦也は放っておこうというが、翔太と幸平はこんな機会でないと人の相談に乗れないと返事を書く事を決意する。 第二章 夜更けにハーモニカを ミュージシャンを目指す克郎は、慰問演奏で児童養護施設「丸光園」を訪れた。子供達は演奏を楽しく聞いてくれていたが、その中に一人だけ克郎を見ようとしない女の子が居た。克郎はその子を喜ばそうと様々な曲を演奏するが、全く効果はなかった。音楽に興味がないんだと諦め演奏会の終わりに必ず演奏する自分のオリジナル曲を演奏すると突然女の子は興味を示し、克郎に話しかけてきた。 第三章 シビックで朝まで 貴之は父親の雄治が運営するナミヤ雑貨店を訪れ、店を畳んで二世帯同居をしようと持ち掛ける。しかし雄治は悩み相談に答える事を生きがいにしており、いつもその話に聞く耳を持とうとしなかった。だが突然、雄治が潮時だと言って店を畳んで貴之と同居すると言い出す。 第四章 黙祷はビートルズで 浩介は事故で急死した従兄の遺品であるビートルズのレコードを譲り受け、それをキッカケにビートルズのファンになる。裕福な家庭だったので部屋には最新型のアンプやスピーカーが置かれ、友人達にビートルズを聞かせたりしていた。そんなある日、友人からビートルズ解散の話を聞かされる。 第五章 空の上から祈りを 夜明けまで一時間となった時、新たに手紙が投函される。迷える子犬と名乗る十九歳の女性から、OLを辞めて水商売に専念したいので如何すれば良いかという物だった。敦也・翔太・幸平の三人は軽い女子だと決めつけ返信を書くが、その後の返信で迷える子犬が詳しい事情を告げると三人の考えは一変する。 【メディア】 『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(ナミヤざっかてんのきせき)は、東野圭吾の同名小説を原作とした日本映画。2017年9月23日に公開。 キャスト:山田涼介、西田敏行、成海璃子
【あらすじ】 『虚像の道化師 ガリレオ7』(きょぞうのどうけし ガリレオセブン)は、2012年8月10日に文藝春秋から刊行された東野圭吾の連作推理小説。ガリレオシリーズ第7弾、短編集としては4作目となる。 【収録作品】 第一章・幻惑す(まどわす) / 第二章・心聴る(きこえる) / 第三章・偽装う(よそおう) / 第四章・演技る(えんじる)
【あらすじ】 『禁断の魔術 ガリレオ8』(きんだんのまじゅつ ガリレオエイト)は、2012年10月15日に文藝春秋から刊行された東野圭吾の連作推理小説。ガリレオシリーズ第8弾、短編集としては5作目 【収録作品】 第一章・透視す(みとおす) / 第二章・曲球る(まがる) / 第三章・念波る(おくる) / 第四章・猛射つ(うつ)
【あらすじ】 2008年から小説誌『小説すばる』に掲載され、2012年1月20日に集英社から文庫本(集英社文庫)で発刊された。 土下座落しを得意とする伝説の編集者。ドラマ企画に有頂天になる若手作家。初の出版社のゴルフコンペに翻弄される新鋭の作家……やはり作家なんてならなければよかった! あれこれ苦悩する文壇関係者を描く短編集。
【あらすじ】 大阪の大学に在籍している蒲生蒼太は、父の三回忌で実家に帰っていた。兄・要介は、父の三回忌よりも仕事を優先して出かけてしまっていた。蒼太は、その要介を訪ねて来た秋山梨乃と知り合う。職業を偽ってまで梨乃に接近し、ブログから「黄色い花」の写真を直ちに削除するようにと脅迫した要介の真意は何なのか? 謎の「黄色い花」が江戸時代に姿を消した幻の花「黄色いアサガオ」だと知って梨乃の祖父・秋山周治が殺害された事件に少なからず関係していると考えた蒼太と梨乃は、2人で「黄色いアサガオ」の謎と事件の解明に向けて行動を起こす。一方、西荻窪署の早瀬亮介は、息子・裕太の窮地を救ってくれた正義感の強い老人・秋山が、所轄の殺人事件の被害者だと知って驚く。手掛かりが少なくとも絶対に迷宮入りにはさせないと、他の捜査員が別方向に向かうのを他所に単独で犯人逮捕を目指していた。幾つもの道筋を描く人々の行く手に、50年ほど前の陰惨な通り魔事件が浮かび上がる。 やがて、蒼太のひと夏とも言えぬ短い恋を踏み躙った家族と元恋人の謎、幻の花とされる「黄色いアサガオ」を巡る闇に辿り着く。
【あらすじ】 小菅のアパートで滋賀県在住の40代女性・押谷道子の腐乱遺体が発見された。アパートの住人は越川睦夫と名乗る男性で、現在越川は消息を絶っていた。捜査一課の松宮は殺害時期や現場が近い新小岩での河川敷で発生したホームレス焼死事件との関連性を感じながらも、道子の住む滋賀県での捜査で道子が中学の同級生で演出家の浅居博美を訪ねに上京したことを突き止める。しかも博美は松宮の従兄で日本橋署の刑事・加賀の知り合いだった。松宮から博美についての意見を求められ、初めは管轄違いということもあり捜査の助言を送る程度だった加賀だったが、アパートで見つかった日本橋にある橋の名前を月毎に書き込んだカレンダー(1月:浅草橋、2月:左衛門橋、3月:西河岸橋、4月:一石橋、5月:柳橋、6月:常盤橋、7月:日本橋、8月:江戸橋、9月:鎧橋、10月:茅場橋、11月:湊橋、12月:豊海橋)の存在が、この事件を思わぬ形で加賀の中で燻っていた失踪した母に関する謎と直結させることとなる。 【メディア】 映画。2018年1月27日公開。 キャスト:阿部寛、溝端淳平、松嶋菜々子、田中麗奈
【あらすじ】 泰鵬大学医科学研究所から新型病原菌「K-55」が盗まれた。さらに「全国民を人質に身代金3億円を要求する」というメールが研究所所長宛に届く。残された時間は4日間。しかし、秘密裏に作った生物兵器なので警察に通報することも出来ない。犯人の葛原はメールを出した直後に交通事故で死亡し、手掛かりは、葛原の遺品の受信機とデジカメに残されたテディベアの写った7枚の写真だけだ。 所長の東郷雅臣から、写真に写っているスキー場を突き止め「K-55」を早急に回収しろと、無理難題を突き付けられた研究所主任の栗林和幸は、写真からテディベアの居所を推理した息子の秀人と共に里沢温泉スキー場に向かう。しかし、スキーの腕前があまりに下手過ぎて、息子の秀人からも呆れられる始末。そんな栗林を、密かに付け狙う者がいた。 【メディア】 2016年11月26日に全国公開された。 キャスト:阿部寛、大倉忠義、大島優子、ムロツヨシ
【あらすじ】 11年前、娘を強盗に殺害された中原道正は、当時の担当刑事だった佐山の訪問を受け、今度は離婚した元妻の小夜子までも刺殺されてしまったことを知る。小夜子とは、娘殺害の犯人の蛭川が死刑になることだけを望んで、裁判をともに戦った過去があった。犯人の死刑を望まない被害者家族はいないが、中原も小夜子も、「たとえ犯人が死刑になろうとも娘は戻らない」という虚しい事実に直面したのだった。 離婚した後はお互い連絡し合うこともなかったが、小夜子が離婚後も精力的に行動していたことを、事件の後になって知る。それは、娘の死を乗り越えるためという目的は同じだったが、そのために中原が選んだ道とは正反対であった。小夜子を殺害した犯人は自首してきたが、それも情状酌量となりそうで、とても死刑判決は出そうにもない。しかし孫と、今また娘までも殺された小夜子の母の里江は死刑求刑を願い、中原も元夫として関わって行くことになる。
【あらすじ】 『「マスカレード」シリーズ』の第2作で、前作『マスカレード・ホテル』の前日憚となる連作短編集。 【収録作品】 それぞれの仮面 / ルーキー登場 / 仮面と覆面 / マスカレード・イブ
【あらすじ】 映像プロデューサーの水城義郎が、妻と訪れた赤熊温泉で硫化水素のガス中毒で死亡した。その事故の3か月ほど前に水城の母親・水城ミヨシから、義郎のことで相談を受けていた中岡祐二刑事は、気になってミヨシに連絡を取ってみると、義郎の事故後に首を吊って自殺したことを知る。ミヨシの老人ホームで、遺品整理に現れた水城の妻・水城千佐都と遭遇した中岡は、千佐都が義郎殺害に関与したと確信する。中岡は、赤熊温泉の事故調査を手掛けた青江修介教授に意見を求めるが、硫化水素ガス中毒で殺人を遂行するのは、屋外では不可能だと断言される。しかし、中岡は諦めきれずに地道に聞き込み捜査を行っていた。 一方、青江は不可能だと言ったものの、考えれば方法はありそうで気になっていた。そんな時、今度は苫手温泉で硫化水素ガス中毒の死亡事故が起きる。地元新聞社から依頼されて苫手温泉で事故調査をしていた青江は、赤熊温泉の事故調査中に出会った羽原円華と再会する。円華の不思議な力を目撃し、また、担当した2つの事故調査の見解に自信が持てなくなっていた青江は、中毒死した水城義郎や那須野五郎のことを調べるうちに、映画監督の甘粕才生のブログに行き当たる。そこには家族に起きた悲惨な事故のこと、そして家族のことが書かれていた。 【メディア】 2018年5月4日に全国公開。 キャスト:櫻井翔、広瀬すず、福士蒼汰、志田未来
【あらすじ】 夫の浮気で別居状態にあった和昌と薫子の夫婦は、娘の瑞穂の有名私立小学校の受験が終わったら離婚するつもりでいた。円満な関係をアピールするため、面接試験の予行演習を待っていたある日、薫子の母や妹たちとプールに行った瑞穂がプールの排水溝の網に指を突っ込んで抜けずに溺れてしまう。和昌と薫子は病院に駆けつけるが、集中治療室に運ばれた娘が脳死状態であることを告げられ医師から厳しい選択を迫られてしまう。もう二度と目を覚まさない瑞穂の臓器を提供するかどうか。他人を思いやれる心優しい我が子を思い2人は一度は臓器提供を決断するが、最期の日、瑞穂の手がかすかに動くのを薫子は目撃してしまう。薫子は判断を覆し臓器提供を拒み、そこから心臓は動き続けるが眠り続ける瑞穂を家族の協力のもと介護しつづける。和昌はIT系機器メーカーのハリマテクスを経営しており、人工呼吸器を外し人工知能呼吸コントロールシステムを装着する手術を瑞穂に受けさせる。さらに社員の協力で瑞穂の筋肉に電気信号を流し手足が動かせるようになり筋肉量も維持していく。そこから瑞穂の体調は良くなり、普通の子がただ眠っているような姿のまま成長していくが、脳死したはずの瑞穂が動くことに気持ち悪がる人間もおり、その偏見の目は瑞穂の弟・生人にまで及ぶ。家族は薫子を思い今まで違和感を口に出せずにいたが、瑞穂の死を受け入れなければならないと考えるようになる。そして瑞穂の体調も急激に悪化し始める。 【メディア】 2018年11月16日全国公開。配給松竹。 キャスト:篠原涼子、西島秀俊、坂口健太郎
【あらすじ】 殺人の容疑をかけられた大学生の竜実。彼のアリバイを証明できるのはスキー場で出会った美人スノーボーダーただ一人。 竜実は彼女を見つけ出し、無実を証明できるのか? 『白銀ジャック』『疾風ロンド』の“あの人も登場! この冬必読・ノンストップミステリー。
【あらすじ】 弟が失踪した。彼の妻・楓は、明るくしたたかで魅力的な女性だった。楓は夫の失踪の原因を探るため、資産家である夫の家族に近づく。兄である伯朗は楓に頼まれ協力するが、時が経てばたつほど彼女に惹かれていく。
【あらすじ】 真冬に集う男女8人の運命は? あの東野圭吾が“恋愛という永遠のミステリーに真っ向から挑む。衝撃の結末から目を逸らすな!
【収録作品】 正月の決意 / 十年目のバレンタインデー / 今夜は一人で雛祭り / 君の瞳に乾杯 / レンタルベビー / 壊れた時計 / サファイアの奇跡 / クリスマスミステリ / 水晶の数珠
【あらすじ】 若い女性が殺害された不可解な事件。警視庁に届いた一通の密告状。 犯人は、コルテシア東京のカウントダウンパーティに姿を現す!? あのホテルウーマンと刑事のコンビ、再び――。
【あらすじ】 映画化『ラプラスの魔女』前日譚 自然現象を見事に言い当てる、彼女の不思議な“力”はいったい何なのか――。彼女によって、悩める人たちが救われて行く……。東野圭吾が価値観を覆した衝撃のミステリ『ラプラスの魔女』の前日譚。 【収録作品】 あの風に向かって翔べ / この手で魔球を / その流れの行方は / どの道で迷っていようとも / 魔力の胎動
【あらすじ】 容疑者は彼女を愛したふつうの人々。哀しき復讐者たちの渾身の謎が、湯川、草薙、内海薫の前に立ちはだかる。 突然行方不明になった町の人気娘が、数年後に遺体となって発見された。容疑者は、かつて草薙が担当した少女殺害事件で無罪となった男。だが今回も証拠不十分で釈放されてしまう。さらにその男が堂々と遺族たちの前に現れたことで、町全体を憎悪と義憤の空気が覆う。秋祭りのパレード当日、復讐劇はいかにして遂げられたのか。殺害方法は? アリバイトリックは? 超難問に突き当たった草薙は、アメリカ帰りの湯川に助けを求める。
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