陸奥出海の章 - 風雲幕末編

2025/05/09 18:29:31更新
目次
▶本編、修羅の門の主人公で陸奥圓明流の継承者の陸奥九十九。
その九十九の先祖の陸奥圓明流の継承者のお話し外伝。
歴史上の人物と交わす圓明流の技も見ごたえ十分。
第弐・参巻に収録されている 風雲幕末編。主人公は陸奥出海。
風雲幕末編
時代背景
舞台は幕末の動乱期、黒船来航(1853年)から戊辰戦争(1868年)に至る日本史上でも国情が激しく揺れ動いた時代です。徳川幕府の権威失墜と欧米列強の圧力を背景に、尊王攘夷や倒幕を掲げる志士たちが各地で台頭し、薩摩藩・長州藩を中心とした雄藩連合による倒幕運動が活発化していました。一方で幕府側も京都守護職や新選組といった治安勢力を動員し、公武合体(朝廷と幕府の協調)による体制維持を図ります。物語の時期は坂本龍馬の仲介による薩長同盟成立(1866年)から大政奉還(1867年)を経て戊辰戦争(1868~69年)へ至る数年間であり、日本が明治維新へ向けて大きく転換していく政治的混乱と変革の時期が背景にあります。
登場人物(陸奥側)
陸奥 出海(むつ いずみ)
無手の古武術「陸奥圓明流」を極めた格闘家で、徒手空拳で剣豪を倒すほどの実力者。強敵との真剣勝負を求めて旅を続ける求道者でもある。性格は底知れず大らかで、坂本龍馬から「海の如し」と評される一方、いざ戦えば土方歳三に「修羅の如し」と称される。友情に厚く、龍馬という好敵手の志を陰ながら支える一面も見せます。
登場人物(史実側)
坂本 龍馬(さかもと りょうま)
土佐藩出身の志士。北辰一刀流免許皆伝の剣豪ですが、温厚で人を斬ることを好まない人物です。出海との決闘で敗北したことを契機に「剣の時代は終わった」と悟り、刀を捨てて倒幕という新たな夢に生きる道を選びます。以後、薩長同盟の斡旋や大政奉還の実現に尽力し、血を流さず幕府を倒すため奔走しました。その平和的手法ゆえ旧来勢力に命を狙われ、志半ばで暗殺されてしまいました。
近藤 勇(こんどう いさみ)
新選組局長。天然理心流の達人であり、誠実で面倒見の良い性格から隊士たちに慕われる新選組の精神的支柱です。副長の土方歳三や一番隊組長の沖田総司からも深く尊敬され、彼らとともに京都で尊王攘夷派の取り締まりに尽力しました。戊辰戦争では土方より先に降伏する決断を下すなど局長として組織の存続を図りましたが、維新政府軍に捕えられ処刑されています。
土方 歳三(ひじかた としぞう)
新選組副長。冷徹非情な「人斬り鬼」の異名を持つ一方、仲間思いで統率力に優れた幕臣です。剣の腕前と戦略眼に秀でており、戊辰戦争最後の箱館の戦いでは単騎で新政府軍に斬り込む壮絶な最期を遂げました。近藤勇を深く敬愛し、沖田総司とも兄弟のように固い友情で結ばれています。
沖田 総司(おきた そうし)
新選組一番隊組長。柔和で人当たりが良い反面、一度剣を抜けば人が変わったように勝負に執念を燃やす二面性の持ち主です。天然理心流の天才剣士であり、その腕前は出海にも「剣の天才」と評されるほどです。晩年は肺病(結核)を患いながらも剣士としての誇りを失わず、最期まで戦い抜きました。
あらすじ
幕末の激動の時代、剣を極めた無手の武芸者・陸奥出海は、北辰一刀流の使い手・坂本龍馬と出会い、一戦を交えることで互いの実力と思想を認め合う。敗れた龍馬は「剣の時代の終焉」を悟り、以後、出海と交流を重ねながら、血を流さない倒幕を目指す政治家としての道を歩み始める。一方、出海は新選組の剣士・沖田総司と剣を交わすことで「修羅のごとき強さ」を示し、幕府側・維新側双方の剣豪たちと真剣勝負を繰り広げていく。やがて龍馬は時代を動かす鍵を握る存在となるが、志半ばで暗殺されてしまう。出海は龍馬の遺志と沖田の願いを胸に、戊辰戦争の最終局面・函館にて、幕府方最後の将・土方歳三と対峙する。激動の時代を駆け抜けた者たちの想いを受け、出海は「無刀の修羅」として剣を超えた闘いに挑んでいく。
原作
弐・参巻に収録
よくある質問
- 『修羅の刻 - 風雲幕末編』はどんな内容ですか?
- 『風雲幕末編』は、幕末の激動の時代を舞台に、陸奥圓明流の使い手・陸奥出海が主人公となる物語です。 新選組や坂本龍馬といった実在の人物たちが登場し、出海が「戦乱の時代に武で何を守るか」を自らの拳で問い続ける姿が描かれます。 特に坂本龍馬との関係性や、維新の動乱に巻き込まれていく出海の在り方が物語の中心です。
- 陸奥出海と坂本龍馬はどんな関係ですか?
- 陸奥出海と坂本龍馬は、単なる知り合いではなく、友として深く心を通わせる存在として描かれます。 武を通してしか語れない出海と、日本の未来を語る龍馬がぶつかり合い、互いに影響を与え合う構図は、この編の最大の見どころの一つです。 出海は龍馬の護衛的な立場にもなり、彼の運命にも深く関わる存在となります。
- 史実とどのように絡んでいるのですか?
- 『風雲幕末編』では、新選組、池田屋事件、薩長同盟といった幕末の歴史的事件が数多く登場します。 そこに架空の存在である「陸奥圓明流」が“裏の歴史”として交錯し、リアルとフィクションが巧妙に融合されています。 歴史に詳しい人ほど「もしこういう人物がいたら…」と楽しめる構成になっており、歴史好きにも評価の高い編です。
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